2003年11月29日(土)
中央公園ネイチャーゲーム
鎌倉中央公園



「ネイチャーゲーム」を知っていますか?米国のナチュラリスト、ジョセフ・コーネル氏により発表された自然体験プログラムで、いろいろなゲームを通して、自然の不思議や仕組みを学び、自然と自分が一体であることに気づくことを目的とするプログラムです。今回は日本ネイチャーゲーム協会の指導員をお招きし、秋深い鎌倉中央公園にてプログラムを実施しました。
自然に関する特別な知識がなくても、大人でも子どもでも一緒に楽しめるのがネイチャーゲーム。まずは室内で、カードを使って鎌倉の谷戸の生き物について学びます。カラスやモグラ、トンボ、ヘビ、ムササビなど、身近な動物たちの生態をテーマにしたゲームには、大人も子どもも熱中し、初対面なのにいつのまにか仲良しになってしまいました。
チームワークができたところで外へ。中央公園は鎌倉の谷戸の風景をそのまま保存した、自然の森が残る公園です。今日はあいにくの小雨模様。でも指導員の「雨の森ってどう?」「雨の日しか見えないもの、感じられないものがあるんだよ」の声かけに、興味を募らせる子どもたち。森は人間にとって心地よい空間であると同時に、動物や虫たちのかけがえのない住みかでもあるんだね・・。カードゲームで学習したばかりなので、今日はいつもとは違う視点で自然を見ることができます。
今日のテーマは『森の美術館』。白い画用紙を額縁状にして、自分の好きな場所に置き、絵画のように鑑賞して楽しもう、という内容。自然をただ眺めるだけではなく、面白い物、美しい物を積極的に発見してみようという試みです。自分が発見したものにはオリジナルのタイトルをつけて発表します。同時に人の作品を鑑賞することで、自然の見方を共有することができるのです。

まずは指導員の方の作品を見せてもらいました。「みんなもやってみたら?」の一言で「待ってました!」とばかりに穴の空いた画用紙を手に森の中に散っていく子どもたち。草、苔、木の皮、木の根、葉、枯れ枝、土、石・・。そういうもの一つ一つが、とても素敵な作品に見えてきます。気に入った作品ができたら、タイトルをつけます。う〜ん、子どもたちの想像力の豊かさには毎度のことながら感心してしまいます。
自分の作品が完成したら、他の人の作品を鑑賞して回ります。「へええ」「おもしろ〜い」「へんなの!」いろんな声が子どもたちからあがります。自然への気づき、自然との一体感、そして自然をその場にいる人と分かち合う・・。たった一つのゲームを通して、“シェアリングネイチャー”というネイチャーゲームの主旨が全員に浸透したように思われました。
ネイチャーゲームは現在、学校教育や地域社会の場で活用が広がってきています。ネイチャーゲームについてもっとよく知りたいという方は、日本ネイチャーゲーム協会のホームページをご覧になってみてください。

 ↑ 雨がぱらつくなか、森の中へ。


鎌倉の谷戸の風景がそのまま残っています。→
↑ 先生の作品「海に浮かぶ船」。幻想的です。 ↑ 題して「しぜんのたわし」。3年生の作品。
 ↑ 木の幹は不思議模様。  ↑ 「はっぱのレストラン」おいしそうだ!
 ↑ 人の作品をよく見ることも大切です。  ↑ 「ねえねえ、見て」「これすごいよね!」
 ↑ こんな風に画用紙を切り取れば、動物も発見!  ↑ 通りがかりの人も、作品を鑑賞してくれました。

集合場所
鎌倉市中央公園 鎌倉市山崎1667
時 間
9時集合 解散12時
持ち物
・ 動きやすく、温かい服装
・ 画用紙、色マジック、はさみ、セロテープ
・ タオル、着替え、履き替えの靴(時々どろどろになる)
・ 飲み物、あまいあめなど体温調節と水分補給できるもの。
・ 長袖や帽子など、日光対策
・ 傷テープ、薬品、洗い水などのケガ対策も
・ 図鑑、フィールドノート、筆記用具など
内 容
9:00 オリエンテーション
9:15 室内でカードを使ったネイチャーゲーム3種
10:30 自然観察しながら森の中へ移動。
10:45 先生の説明とお手本を見て、いざ、開始!
11:30 作品発表&鑑賞
11:50 現状回復


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